3D素材のかさねかた(きそへん

そういえば書いてなかったやーと思ったので自分の備忘録も兼ねてメモ

きそへんって書きつつ間違ってたら超絶恥ずかしいので何か見つけたら神速ツッコミきぼうです。オネガイシマス。

 
maxなりv-rayなりのヘルプに書いてある事+ちょっと解説。
多分どこかのコンポ系サイトにも書いてる気がする。
とりあえずmaxのmentalray要素の文コピペですがv-rayも似たようなかんじ(ヘルプに似たような式が書いてあります)。

 
Beauty = Output Diffuse Direct Illumination + Output Diffuse Indirect Illumination + Output Specular +
Output Reflections + Output Transparency + Output Translucency + Self Illumination
 

なんか画像なのにいきなり式で分かりにくいと感じるかもしれないけど、
実はこれがAEとかの重ね方そのまんまです。
+ は「加算」って意味です。そう、あの加算。そのまんま加算。
全部加算で重ねる。スクリーンじゃないよ加算だよ。
レイヤー加算で重ねていけばBeauty(最終レンダー)と同じになるってことですね。
レイヤーぽく書き直すと

 
最終画像=
Self Illumination (加算)
Output Translucency (加算)
Output Transparency (加算)
Output Reflections (加算)
Output Specular (加算)
Output Diffuse Indirect Illumination (加算)
Output Diffuse Direct Illumination
 

です。
ちなみにレイヤーの順番は加算なので前後しても大丈夫です。基本的には全部加算させればOk

え、同じにならない?アルファのフリンジとかレンジ足りないとかガンマとかですかね多分。そこらへんは省略ですサーセン!ファーイ!パウダー!アーーーー!!
・・ちょっとまってAOはどこよ?
という場合は更に細かいほうをどーぞゴウカンパウダー!

 
Beauty = Level Diffuse * (Raw Diffuse Direct Illumination + (Raw Diffuse
Indirect Illumination * Raw Ambient Occlusion)) +
Level Specular * Raw Specular +
Level Reflections * Raw Reflections +
Level Transparency * Raw Transparency +
Level Translucency * Raw Translucency +
Self Illumination
 

今度は*って何だよ括弧とかあるしもうッアーーーー!!

*はケツじゃなくて×ですね。かけざん、つまり「乗算」。
コンポソフトとかの画像の重ねかたが「計算」で成り立ってるのがちょっと垣間見えてくるんじゃないでしょうか。
()はプリコンポなり何なりして、一旦まとめて画像を重ねて処理した上で、またその他素材と組み合わせてねってことです。

てことで、基本的には
Level~っていうのがマスク素材で、
RAW~っていうのがスペキュラとか反射とかすべての強度全開の素材。
この二つを使ってまずそれぞれの要素素材を作成するってことですね。
(ちなみに、mrやvrayマテリアルには、一定以下のうすーく反射してる所は計算しないで端折るカットオフ~というオプションがついているので、全部出したい場合は調整が必要です。)

ただしこの場合、RAW素材が8bitとかだと計算が狂うので、HDRとかの浮動小数点の素材として書き出す必要があります。
きちんとやる場合はHDRでのコンポが必須なんですね。

ちなみに
Level素材 * Raw素材 = Output素材
なので、HDR使わない(使えない)ならとりあえず基本はOutputベースで組むと良いのではないでしょーか。

AEで重ねる場合は、そのまま上に乗算で載せると下の全レイヤーまで乗算がかかっちゃうので、Level*RAWをプリコンポーズするかLevelをマスクかマットにしてRAWを抜いたりしてください。

で、ここで注意したいのはAO素材。
Raw Diffuse Indirect Illumination * Raw Ambient Occlusion
てことで、式によるとGI素材のマスクとして使うのが本来正しい用法って事なんですが、
つまりAOをきちんと使うならGI前提で使えよってことなんだよ!
な、なんだってー!!

なんかAO使うとくすんじゃうとかいう場合は根本的に重ね方や使い方が間違ってるせいなんですね。
このブログ記事の下のほうにある
http://mentalraytips.blogspot.jp/2008/11/joy-of-little-ambience.html
http://z4p.com/pd/ao-explain.jpg
この画像で説明されてます。
ambient(環境)*Occlusion(遮蔽) = Ambient Occlusion !

といっても、AO自体が正確性というよりはアーティスティックな方向の素材なので、
環境光を強調する素材として使う場合の基本はコレ、という事で、
意図的にくすみや素材の汚れを表現したりする方向性であればその他別の箇所に、ということになるのではないでしょうか。
(V-rayのAOmapがV-ray dirtという名前なのも、環境光ではなくて主に質感のくすみや汚れテクスチャとして使用するから、あえて「dirt」と名前がついているのかな、と思います。)

たぶんみなさま似たような方向性で、コンポの際にキーイングした暗部や影色にAO色付けて重ねたりしてる事も多いのではないでしょうか。
どういった意図で使うかによっても使用する場所が違ってくるので、
上記はあくまで基礎という事で。

共通認識のようにベースがあってそこから発展応用させていけばコンポ構造も分かりやすいですし~。

てことで書いといた。
光学の基本みたいなのも、いつかまとめるべきなのかなあ。各素材とかマテリアルパラメータの由来も分かりやすくなるし。